この記事は
「これからメタバースが来るらしいから勉強しないと・・・」
「メタバースについて学びたいけど、何から始めればいいの?」
こんな悩みや疑問を持つ方向けです。
メタバースについて効率的に勉強したいなら、5ステップで学ぶのがおすすめです。
まず最初に、メタバースは3種類あることを理解しましょう。
そして、その後は
- 必要な準備をする
- 複数の種類のメタバースで遊んでみる
- 本やネットで理解を深める
- 特定のメタバースをやりこむ
こんな流れで学んでいくと、早いスピードで知識を吸収できます。
効率的にメタバースについて学びたい方はぜひ参考にしてください。
① 【前提知識】メタバースの種類は3種類
いまのところ、メタバースの明確な定義はありません。
海外の記者が調べたら10種類の定義が見つかった、という笑えない話もあるくらいです[1]MIXED:Here are 10 metaverse definitions, take your pick。
でも、これだと話が進みません。
この記事ではメタバースを以下の3種類に分類します。
- オンラインゲーム系
- ソーシャル系
- Web3系
メタバースと言っても様々です。
3種類あることを知らないまま調べると、混乱しがちです。
効率的に学ぶためにも、この3つに分類できることを覚えておいてください。
それぞれの代表サービスを紹介します。
オンラインゲーム系メタバースの代表サービス
名前の通りですが、オンラインゲーム系はゲーム要素の強いメタバースです。
代表格は以下の2つ。
オンラインゲーム系には
- ユーザー数がとても多い(数億人規模)
- 未成年の若いユーザーが多い
などの特徴があります。
ゲームとして利用されているせいか、日本のWEB業界では語られることが少ない気がします。
ソーシャル系メタバースの代表サービス
ソーシャル系はSNS的な要素が強いメタバースです。
代表的なサービスは以下の2つです。
ソーシャル系も若いユーザーが多いですが、ZEPETOはとくに女性ユーザーが多いことで有名です。
Web3系メタバースの代表サービス
Web3系メタバースはブロックチェーン技術で構築されているメタバースです。
※ブロックチェーン系と呼ばれることもあります
Web3系の代表格は以下の2つ。
Web3系メタバースは他の2種類とタイプがちがい、一番わかりにくいです。
混乱の原因になるので補足します。
Web3系は「所有」の概念があるメタバースです。
メタバース内のアイテムや土地などをユーザーが所有できます。
この土地やアイテムはNFTです。
NFTを購入し、所有するには仮想通貨が必要ですが、遊ぶだけなら仮想通貨は不要です。
Web3系メタバースは新しい技術や概念が使われており、ニュース等で話題になりやすいです。
だから
メタバース=Web3系メタバース
と思い込んでしまう人も多いです。
でも、じっさいのユーザー数は他の種類のメタバースより圧倒的に少ないです[2]公式TwitterによるとDecentralandのデイリーユーザー数は8,000人。Robloxのユーザー数とは桁が4つ違います。。
パソコンにしか対応していないメタバースが多い、というのも大きな欠点です。
現状だと話題だけが大きく先行しているメタバースとも言えます。
② 学ぶために必要な準備
3つの種類が理解できたら、つぎは学ぶための準備です。
メタバースを勉強するとき、人気サービスで遊んでみることは大事です。
なので遊ぶのに必要なものを準備しましょう。
とはいえ、とくべつな準備が必要なのはWeb3系で遊ぶときだけ。
他はスマホさえあれば遊べます。
まずはインターネット接続端末です。
スマホがあれば、まずはOKです。
パソコンは必要ではありませんが、あった方が良い、くらいです。
VR用のヘッドセットは必要ではありません。
あった方がよいですが、無くてもOK。
Web3系のメタバースで遊びたいなら「ウォレット」が必要になることがあります。
ウォレットではMetamask(メタマスク)というサービスがおすすめです。
もちろん完全無料で利用できます。
Metamaskのインストール方法は下のリンク先で紹介しています。
もしWeb3系で何かを「所有」をしてみたいなら仮想通貨のイーサリアムが必要です。
イーサリアムは仮想通貨取引所で購入できます。
日本国内の仮想通貨取引所で口座開設してください。
口座開設は完全無料です。
所有の体験だけなら、数千円分の仮想通貨があれば十分です。
5,000円分をイーサリアムに交換すればそれでOK。
これなら、すべて損をしたとしても5,000円だけです。
③ 3種類のメタバースそれぞれで遊んでみる
いよいよ本格的な勉強のはじまりです。
メタバースで遊び、サービスを体感しましょう。
会員登録はすべて無料なので、3種類のサービスをぜんぶ使うのがおすすめ。
これにより、メタバースの全体像をざっくり理解できます。
ただ、メタバースに潜むリスクや危険性を把握してから遊んだ方が良いと思います。
リスクや危険性については下のリンク先で解説していますので、チェックしてください。
オンラインゲーム系のおすすめはRoblox
オンラインゲーム系のおすすめはRoblox(ロブロックス)です。
Robloxは1日に5,200万人以上がログインする[3]Roblox:RDC 2022: Our Vision for the Future of Roblox
、世界最大級のメタバースです。
Robloxといえば
- アバター
- ゲーム
が特徴ですので、アバターを変えたりしながらゲームで遊んでみましょう。
ゲームはNIKELANDがおすすめです。
名前の通り、スポーツブランドのNIKEがRobloxに進出して作られたゲームです。
ソーシャル系のおすすめはZEPETO
ソーシャル系だとZEPETO(ゼペット)がおすすめです。
ZEPETOはSNS的に気軽に使えるメタバースです。
メタバースを利用している若者は自分のアバターにアイデンティティを感じている、と言われています[4]PCgames:Roblox virtual makeup trends influence beauty brands in the metaverse。
「デジタルアイデンティティ」という概念ですね。
他のユーザーのアバターを見て、どんな風にアバターを活用しているかチェックすると勉強になると思います。
Web3系のおすすめはThe Sandbox
Web3系はThe Sandbox(ザ・サンドボックス)がおすすめです。
ですが、スマホからは使えないという、現代の基準からは信じられない欠点があります。
なのでパソコンを持っている人だけにおすすめです。
※Web3系はスマホに対応していないメタバースが多いです
The Sandboxは
- Web3系としてはユーザー数が多い
- お金を稼げる機能がある(いわゆるPlay-to-Earn)
- 土地が売買できる
- デジタルアイテムやメタバース建築を自分で作れる
こんな特徴があるので「メタバース感を強く感じられる」と個人的には考えています。
会員登録するときにMetamaskを使います。
インストールしてから利用してください。
もしWeb3に興味があるなら、ためしにOpenSeaでThe Sandboxのデジタルアイテムを買ってみると勉強になります。
というのも、数百円くらいの出費でWeb3の一連の流れが経験できるからです。
The SandboxのNFT以外にも、たくさんのNFTが売買できます。
一連の流れとは
- 仮想通貨取引所の口座開設
- 仮想通貨取引所に日本円を入金
- 日本円を仮想通貨に交換
- 仮想通貨をウォレットに送金
- OpenSeaでNFTを購入
- NFTが値上がりしたら売却
こんな流れです。
Web2.0までは存在しなかったものなので、誰でも最初はとまどいます。
私もやってみるまではよくわかりませんでした。
でも、やってみると意外と簡単です。
要は慣れの問題みたいです。
これは経験してみないとわかりません。
興味がある方はまずはやってみましょう。
Web3の輪郭のようなものが理解でき、よい勉強になるはずです。
Discordに登録し、コミュニティが成長していく様子を見ると、Web3系メタバースの運営方法の理解が深まります。
④ 本やネットで知識を深める
3種類のメタバースで遊んだら、つぎは知識を深める段階です。
- 本(書籍)
- ネット(ブログ・SNS等)
などからメタバースの知識を得ましょう。
それぞれのメリット・デメリットを整理しました。
本やネットを使った、おすすめの勉強方法を紹介します。
メタバース本でおすすめは3つ
この記事を書くにあたり、過去に私がどんなメタバース関連書籍を読んだか思い出してみました。
10冊くらい読んでいますね。
いろいろ読みましたが、著者のスタンス・立場によってメタバースの見方が違うことが多い、という印象があります。
なので初心者の方は
- 内容が客観的で、公平に書かれている
- 広い話題を取り扱っている
このような特徴の本を読むのが良いと思います。
私が読んだ中から、知りたいこと別でおすすめの本をピックアップします。
どれも内容が客観的で、広い話題を取り扱っています。
私なりにおすすめ本を紹介しましたが
- メタバース業界の進歩は早く、本の内容はどんどん古くなる
- 私が読んでない本もたくさんある
こんな状況なので
- 新しく出版された書籍
- ネットの情報
などで新しい情報をキャッチすることも必要だと思います。
ネットから知識を得るときは注意が必要
ネットを使ったおすすめの勉強方法を紹介します。
ネットを使うと最新の情報を得やすいです。
その反面、信頼性が低い情報も多いです。
ネットを使った情報収集方法としては
- プロ
- 熱中している個人
などのSNS(Twitter・note・YouTube)やブログがおすすめです。
メタバースのプロとは、メタバース関連ビジネスに取り組む企業で働く人のことです。
メタバースに熱中している個人とは、特定のメタバースをやりこんでいる人のことです。
彼ら彼女たちはメタバースについて詳しいです。
だから発信する情報は新しく、信頼性が高い情報が多いです。
情報の信頼性と鮮度という点では、検索エンジンはとくに注意が必要です。
メタバースに詳しくない個人や企業が発信している情報は
- アフィリエイト収入目的で発信している、故意にゆがめられた情報
- 内容が古く、最新の状況を反映していない情報
などがとても多いからです。
これらの原因は
- 外注のライターに依頼して記事を書かせている
- ネットにある既存の記事をコピペして記事を書いている
などです。
検索エンジンで上位表示されてるからといって、正しい情報とは限りません。
誰(企業・人)が発信している情報なのかをチェックしましょう。
とはいえ、わざわざ運営会社等をチェックするのは面倒です。
だから、シンプルに
- プロ
- 熱中している個人
などが運営するブログやSNS(Twitter・note・YouTube)をチェックするだけでも良いと思います。
記事内の情報が古く、なおかつ売上を上げるために情報が歪められていることが多いからです。
⑤ 特定のメタバースをやりこむ
メタバースを勉強する方法の最後は
「特定のメタバースをやりこむ」
です。
この記事を読んでくださっている方は、メタバースについて学びたい方だと思います。
学びたいと思ったのには、何か理由というか目的があるはずです。
その目的に沿ったメタバースをやりこんでみましょう。
例をあげます。
メタバースでのアイテム販売に興味があるならRobloxやZEPETO。
Web3やメタバースの土地の売買に興味があるならThe SandboxやDecentraland。
メタバースを活用したマーケティングに興味があるならRobloxやFortnite。
こんなかんじで良いと思います。
メタバースに関しては、先駆者や専門家がほとんどいません。
今のうちから目的を定めて特化し、専門的な知識を身につけたら、その道の第一人者になるのも簡単です。
メタバースに関連する技術やスキルを学ぶ方法
補足情報として、メタバースに関連する技術をスキルを学ぶ方法をかんたんに紹介します。
メタバース関連のスキルとしてはデザイナー職だと
- 3DCGソフトを使いデザインするスキル
- UI/UXデザインのスキル
などが求められます。
エンジニア職だと
- Unity
- UnrealEngin
- C++、C#
などゲーム開発で役立つようなスキルが求められることが多いです。
Web3系メタバースでエンジニアになりたいなら、ブロックチェーンはほぼ必須です。
これらのスキルを学ぶ方法は、大きく分けると
- 独学
- 学校(専門学校・スクール)
- 会社で働きながら
などがあります。
どの方法を選ぶかは人それぞれです。
個人的には最初は独学ではじめるのが良いのではないか、と思います。
それぞれのスキルは
- IT・WEB業界
- ゲーム業界
- 建築業界
などでも使えるスキルです。
なので、学んでおくと様々な分野で活用できるはずです。
メタバースの勉強方法についての解説は以上です。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
引用・脚注
↑1 | MIXED:Here are 10 metaverse definitions, take your pick |
---|---|
↑2 | 公式TwitterによるとDecentralandのデイリーユーザー数は8,000人。Robloxのユーザー数とは桁が4つ違います。 |
↑3 | Roblox:RDC 2022: Our Vision for the Future of Roblox |
↑4 | PCgames:Roblox virtual makeup trends influence beauty brands in the metaverse |