メタバースの開発・運営は簡単ではありません。
一般的なWebサービスと比較すると開発の規模が大型化しやすいからです。
だから、たくさんのエンジニアが必要です。
じっさいメタバースビジネスに取り組む企業の多くが
- Unityエンジニア
- iOS・Androidエンジニア
- インフラエンジニア
などの求人をどしどし出しています。
この記事では、メタバースの開発・運営に携わるエンジニア系の職種を
- ① 開発系
- ② インフラ系
- ③ データ系
この3つに分けて紹介します。
① 開発系の職種
最初に紹介するのは、エンジニア職のなかでも「開発系」に分類される職種です。
代表的な職種は
- Unityエンジニア(メタバースエンジニア)
- ネイティブアプリエンジニア(iOS・Androidエンジニア)
- ブロックチェーンエンジニア
などです。
それぞれ紹介していきます。
Unityエンジニア(メタバースエンジニア)
おそらく、メタバース関連のエンジニア職としていま最も求人が多いのが
「Unityエンジニア」
です。
名前のとおり、ゲームエンジンのUnity(ユニティ)が使えるエンジニアのことですね。
Unityエンジニアの需要が高いのは、国内の有名メタバースのほとんどがUnityで開発されているからです。
その需要の高さから、Unityエンジニアという職種ではなく
「メタバースエンジニア」
という職種でUnity開発者の求人募集を出す企業もあるくらいです。
※海外でも多くのメタバースがUnityで作られています
■日本の主要メタバースが利用しているゲームエンジン一覧
分類 | メタバース名 | ゲームエンジン |
---|---|---|
ソーシャル系 | cluster | Unity[1]https://creator.cluster.mu/cck-worldcreatetutroial/ |
REALITY | Unity[2]https://corp.gree.net/jp/ja/6degrees/2021/07/02.html | |
REV WORLDS | Unity[3]https://cgworld.jp/article/202203-revwords.html | |
HIKKY | VketCloud |
とはいえ、UnityではなくUnreal Engine(アンリアルエンジン)でメタバースを開発している企業もあります。
この場合はUnityではなくUnreal Engineのスキルが必要となります。
ただ、求人数が多いのは圧倒的にUnity。
もし
「メタバースエンジニアになりたいけれど、UnityとUnreal Engineどっちを学べばいいんだろう?」
と悩んだときはUnityがおすすめです。
ネイティブアプリエンジニア(iOS・Androidエンジニア)
スマホ時代のいま、メタバースにとってもスマホ対応が重要です。
なので、メタバース運営企業はネイティブアプリエンジニアをよく募集しています。
※ネイティブアプリエンジニアとはiOS・Androidエンジニアのことです
メタバースの運営企業も、サービスを成長を考えるとスマホユーザーを無視できません。
なので、メタバースやゲーム開発が未経験でも
- Kotlin(コトリン)
- Swift(スウィフト)
などの言語でスマホアプリを開発した経験があれば、エンジニアとして入社することはそれほど難しくありません。
Webエンジニア
メタバースの開発方法はゲームの開発と似ています。
けれど、メタバースはWebサービスの一種でもあります。
さまざまな機能を開発する必要があるのでWebエンジニアだって必要です。
とくにMaaS(Metaverse-as-a-Service)やCMSとして売り出しているメタバースでは、Webエンジニアの役割は重要です。
現在でも
などのMaaSがありますが、今後日本でも類似サービスはどんどん増えるはずです。
まだ日本ではメタバース関連企業によるWebエンジニアの求人は比較的少ないように感じます。
けれど、メタバース市場が拡大するにつれWebエンジニアの需要も高まるでしょう。
Webフロントエンジニア
Webエンジニアが必要なのと同じような理由で、Webフロントエンジニアもメタバースの開発・運営では必要です。
ブロックチェーンエンジニア
開発系の最後として、ブロックチェーンエンジニアを紹介します。
日本では、いまのところメタバースに関連するブロックチェーンエンジニアの求人は少なめです。
理由はシンプルで、Web3系のメタバースが少ないからです。
メタバース=Web3・ブロックチェーン
という印象をもつ人もいると思いますが、実際はそんなことはありません。
国内の
などの人気メタバースも、今のところブロックチェーンを採用していません。
なので、少なくとも2022年の段階では国内メタバースに関われるブロックチェーンエンジニアの需要は少ないです。
ただ
- 海外のWeb3系企業
- 海外のDAO(分散型自律組織)
などに範囲を広げれば求人はあります。
需要だけでなく給料も日本企業よりも高いことが多いので、海外に目を向けたほうが良いかもしれません。
② インフラ系の職種
インフラ系の職種を紹介します。
インフラ系だと、メタバース関連企業が出す求人のほとんどがインフラエンジニアです。
- サーバーエンジニア
- バックエンドエンジニア
などの名称で募集されることもあります。
スキル・経験としてはAWS(Amazon Web Services)の構築・運用経験が求められるケースが多いです。
オンラインゲーム関連のサーバー開発・保守などの経験があると、メタバース業界でも即戦力として歓迎されます。
③ データ系の職種
データ系だとまれに
「データエンジニア」
の求人が出ることがあります。
データサイエンティストなどと混同しやすいですが、データエンジニアとはデータを活用するための基盤構築をするエンジニアのことです。
メタバースは一般的なWebサービスと比べると、ユーザーの情報を大量に取得しやすいという特徴があります。
※メタバースが大量のパーソナルデータを収集している訳ではないので注意してください
なので、得られたデータを活用すればさまざまな知見が得られます。
このデータ活用のための基盤を作るのがデータエンジニアの仕事です。
ですが、正直なところ求人数はまだまだ少ないです。
もし求人募集を見つけたら早めの応募がおすすめです。