この記事では「MaaS(Metaverse-as-a-Service)」について
- 意味やサービス概要
- メリット
- 代表的なサービス
などを解説します。
メタバースを使ったビジネス等に興味がある方はぜひチェックしてください。
MaaS(Metaverse-as-a-Service)とは?
MaaS(Metaverse-as-a-Service)とは、簡単に言えば「メタバースが作れるWEBサービス」です。
言い換えると
「誰でもメタバースを作れるようになるサービス」
これがMaaS(Metaverse-as-a-Service)です。
日本語にすると「サービスとしてのメタバース」という意味があります。
略称の「MaaS」は「マアス」もしくは「マース」と読みます。
「サービス化」によって爆発的に普及したサービスは多い
普段あまり意識しませんが、ある特定分野がサービス化し、爆発的に普及した例はたくさんあります。
代表的な事例はECサイト(ネットの通販サイト)やブログです。
現在では、ECサイトが欲しい人は楽天やBASEを使えばすぐにECサイトを作れます。
おなじようにはてなブログやアメブロを使えば、ブログを作りたい人はすぐにブログを作れます。
ECサイトもブログも、2000年くらいまでは簡単に作ることはできませんでした。
楽天やはてながサービス化したことによって、誰でも簡単に作れるようになったのです。
さらに言うとYouTubeだって動画がサービス化した例だと考えられます。
YouTubeが流行する前は、動画を作成してもそれを全世界のたくさんの人に公開する方法はありませんでした。
「誰でも簡単に動画をアップロードできるサービス」
としてYouTubeがサービス化されたことで、専門知識が無くても気軽に動画を投稿できたり、動画を楽しく視聴できるようになったのです。
これらと同じような流れがメタバースに起きており、それがMaaS(Metaverse-as-a-Service)と呼ばれています。
MaaSが増えている背景
MaaS(サービスとしてメタバース)が増えている背景を説明します。
一言でいえば、メタバースを開発・運営するのが大変だからMaaSが増えているのです。
メタバースの定義はまだ定まっていませんが、ここでは仮に「3DのWEBサービス」をメタバースと定義します。
3Dのサービスを作るには専門的な知識が必要です。
それに、3Dがスムースに動作するためには処理能力が優れたサーバーが必要です。
なので、メタバースサービスを開発・運営するためには
- エンジニア
- 3DCGデザイナー
などがたくさんいないと難しいのです。
これでは簡単にメタバースを運営できません。
他にも「メタバースの土地の価格高騰」が挙げられます。
いま、大企業がThe SandboxやDecentralandの土地を買い、どんどんメタバースに進出しています。
しかし、これらのメタバースの土地の価格は最低でも30万円近くします。
それに、土地を買ったとしてもそこにお店を構えたりするためにはデザイナーなどが必要です。
これでは企業はともかく個人は簡単にはメタバースを作れません。
他にも様々な理由がありますが、MaaSが増えている背景にはこれらのような事情があります。
MaaSを利用するメリット
MaaSを利用するメリットは大きく分けて2つあります。
それは
- メタバース開発・運営の人手・手間が省ける
- メタバースを自分達用に個別にカスタマイズできる
です。
それぞれ簡単に説明します。
開発・運営の人手・手間が省ける
MaaSを利用すれば、使いやすいようにパッケージ化されたメタバースを利用できます。
なので、メタバースの開発・運営の人手や手間を省けます。
具体的に言うと
- 専門知識を持つエンジニア・デザイナーの人員
- サービス開始まで必要になる時間
- サービス運営に関するコスト
などを大幅に減らすことができます。
これはMaaSを利用することの大きなメリットです。
減るだけです。
メタバースを個別にカスタマイズできる
サービスによっては個別にメタバースをカスタマイズできることもMaaSのメリットです。
たとえば、自社でメタバースを運用するとき
- 18歳以上の年齢制限
- IDやパスワードを設定した入場制限
などを設定しなくてはいけない時があるとします。
このような場合でも、MaaSなら管理画面等から簡単に設定することができます。
このような機能があるかないかは、利用するMaaS次第です。
このように、個別にカスタマイズできることもMaaSを利用するメリットです。
代表的なMaaSを紹介
最後に、MaaSの代表的なサービスを紹介します。
Virbela(ヴァーベラ)
最初に紹介するのはVirbela(ヴァーベラ)です。
VirbelaはアメリカのeXp World Holdings, Inc.が運営するメタバースサービスです。
Virbelaを利用すれば
- オフィススペース
- 学校
- イベント会場
などをメタバース化した空間を構築できます。
個人が活用した事例を紹介すると、海外ではVirbelaを使ってメタバース結婚式が挙げられこともあります。
The New York Timesの記事によると、インドのカップルは100万円以上のお金を払い、結婚式の会場としてVirbelaを利用したそうです。
これなら、場所代だけとはいえ日本の平均的な結婚式の費用よりもずっと割安[1]みんなのウェディング:結婚式の費用を抑えたいなら!ご祝儀目安から安く済ませるテクニックまで知っておきたいポイントを総ざらい!で結婚式がひらけます。
日本でも個別指導塾を運営している桜華総合学院が「メタバースてらこや」として、Virbelaを使った学習サービス「めたこや」を開いた事例があります。
Virbelaは「ノーコードメタバース」と呼んでいる、FRAMEという姉妹サービスも運営しています。
Virbelaと比べると少しライトな印象なので、こちらはどちらかといえば中小企業や個人向けかもしれません。
FRAMEのようなライトなMetaverse-as-a-Serviceが増えれば、利用者もどんどん増えていくはずです。
Touchcast(タッチキャスト)
次に紹介するのは、アメリカのTouchcast, Inc.によって運営されているTouchcast(タッチキャスト)です。
Touchcastはバーチャルイベントプラットフォームと呼ばれており、おもに
- メタバースイベント
- メタバース会議
などに利用されています。
補足すると、日本では株式会社ブイキューブが国内独占販売契約しており、サービスを展開しています[2] … Continue reading。
将来的には誰でも無料でメタバースを構築できるようになる?
ここまで、MaaS(Metaverse-as-a-Service)についての
- 意味やサービス概要
- メリット
- 代表サービス
などを紹介しました。
インターネットの歴史を見ると、企業が使うようなサービスの多くは、その後個人でも使えるようになっています。
メタバースでもおそらく同じような事が起きるはずです。
これからどんどんMaaSは増えるでしょうから、ニュース等でサービスを見かけたらぜひ利用してみてください。
引用・脚注
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