2022年2月、マッキンゼーはアメリカの13〜70歳の消費者1,000人以上に対し、メタバースに関する調査を行いました。
調査内容は
「メタバースにおける現実と神話の探求」
というタイトルで発表されています。
この調査により、メタバースを利用する消費者の意外な実態がわかりました。
調査内容をいくつか抜粋し、紹介します。
みんな意外と知っているし、使っている
最初に紹介するのはメタバースの認知度や利用経験に関するアンケートです。
結果を紹介します。
- メタバースを知っていると回答した割合→約55%
- メタバースゲームで遊んだことがあると回答した割合→約30%
意外とみんなメタバースを知っているし、使っているようです。
メタバースがただのバズワードや、実態や中身がとぼしい言葉ではないことがわかります。
近い将来、1日のうち数時間をメタバースで過ごしたいと考えている
ハイプサイクルで有名なリサーチ会社のガートナーは
「2026年までに25%の人がメタバースで1日1時間以上過ごす」
という予測を発表しています[1]Gartner:Gartner Predicts 25% of People Will Spend At Least One Hour Per Day in the Metaverse by 2026。
しかし、消費者はもっと多くの時間をメタバースで過ごしたい考えているようです。
マッキンゼーは
「5年以内に、1日のうちどれくらいの時間をメタバースで過ごすようになりたいですか?」
というアンケートを行いました。
アンケート結果は以下のようになりました。
- Z世代→4.7時間
- ミレニアル世代→4.7時間
- X世代→3.6時間
- ベビーブーマー→1.8時間
基本的には、若ければ若いほどメタバースで長時間過ごしたい願望が高いことがわかります。
次は、そんなメタバースでみんな何をしたいのかを紹介します。
メタバースで一番したいのはゲームではなくショッピング
マッキンゼーは消費者にたいして
「メタバースで何をしたいですか?」
というアンケートをとりました。
結果は以下のようになっています。
- ショッピング→48%
- 遠隔診療の予約→47%
- メタバース授業に出席→46%
- 仮想世界旅行→46%
- 友達や家族と会う→45%
- 自己啓発→43%
- イベント参加→43%
- カスタマーサポートの利用→40%
- ソーシャルゲームの利用→40%
- エクササイズ→38%
- 仕事の会議に出席→37%
- デートにいく→28%
Robloxやフォートナイトの影響なのか、メタバース=ゲームという印象があります。
けれど消費者は現実的なメリットが大きいであろう、メタバースでのショッピングに興味があるのです。
メタバースに興味があるのは若者だけではない
意外なことに、若ければ若いほどメタバースに興味がある訳ではありません。
マッキンゼーの調査では
- Z世代
- ミレニアル世代
この両者は同じくらいメタバースに興味があることがわかっています。
そして、Z世代やミレニアル世代ほどではありませんが
- X世代
- ベビーブーマー
もメタバースに興味関心を持っていることがわかっています。
ここ1年間でメタバース関連アイテムに約10,000円以上使っている
最後に紹介するのはメタバース関連の出費です。
マッキンゼーのアンケートによると、消費者は直近1年間で平均219ドル(約2万9,000円)をデジタルアイテムの購入に使っています。
そのうち、メタバース関連の消費は79ドル(約1万500円)です。
つまり、消費者はすでにメタバースで消費行動をおこなっているのです。
さらに言うと、消費者は今後メタバース内での消費が増えることを期待しています。
なので、メタバースサービスが普及すれば消費者の出費も増えていく可能性があります。