VR(仮想現実)を使った学習は、学校など教育現場だけでなく社会人の学習・訓練にも導入されています。
変わったところだと
- 軍事訓練
- パイロットの訓練
などにも導入されていて、いわゆる「ハードスキル」の習得にメリットがあると言われています。
じゃあ
- リーダーシップ
- コミュニケーション能力
などの「ソフトスキル」での効果はどうなんだろう?ということで、コンサル会社のPwCがアメリカの社員を使って実験しました[1]PwC:How virtual reality is redefining soft skills training。
その結果、VRはソフトスキル学習にも向いてることがわかりました。
具体的には、VRをつかった学習には
などのメリットがあることがわかっています。
この記事ではPwCの研究結果を抜粋して紹介します。
VRで学ぶと学習効率が最大4倍になる
PwCの調査では、VRを使って学ぶと教室での学習と比べて最大4倍早く学べることがわかりました。
日本の社会人は外国の社会人と比較すると学習時間が少ないとされています[2]STUDY HACKER :社会人の勉強時間はどれくらい? 時間を捻出する方法3選
。
少ない学習時間でも効率的に学べば、大きな成果が得られます。
VR学習は、男女共に仕事をしながら育児・家事などをこなす現代の社会人を救う学習方法になるかもしれません。
VRで学ぶと自信がつく
VRで学ぶと、学習した内容についての自信がつくこともわかっています。
スピーチなどを例にするとわかりやすいと思います。
人前で話す練習をしたいなら、じっさいに人前で話すのが一番の練習になります。
けど、これは現実問題としては難しいですよね。
けどVRなら仮想空間の中にたくさんの人を用意できます。
そして、たくさんの人の前でスピーチの学習・練習ができます。
このように、学んだことを実践できるような環境をVR上で用意することにより、自信が高くなるというわけです。
VRで学ぶと集中力が上がる
PwCの調査では、VRを使って学ぶと集中力が上がることもわかっています。
この理屈はシンプルです。
「ヘッドセット」と呼ばれるVR端末をつかうと、視界が遮断され、学習教材に没入することができます。
ここで大きいのは、視界が遮断されることによって
- スマホ
- 他の学習者
- 時計
など、人の集中をさまたげる要素を遮断することができることです。
とくに大きいのは「スマホ」です。
人の集中力はとても儚く、視界にスマホが入るだけで集中力がかなり低下します[3]ナショナルジオグラフィック:スマホがあると退屈で集中力低下、海外の研究事例。
VRで学習すると強制的にスマホを視界から排除できるので、集中力アップが期待できます。
まとめ
PwCがおこなったVR学習の効果の研究のうち
- 学習効率が最大4倍
- 学習内容の自信がアップ
- 集中力アップ
などの3つを紹介しました。
この研究ではVR学習のメリットとして、他にも
- VR学習は好奇心を刺激する
- VR学習は規模が大きくなればなるほど費用対効果が高くなる
などを紹介しています。
VRをつかった学習はメタバース学習とも言えます。
紹介したように、VRやメタバースを使った学習は学習効果がとても高いので、機会があればぜひ挑戦してください。
- 英語
- プログラミング
などのハードスキルだけでなく
- 想像力
- ファシリテーション
などのソフトスキルの学習にも効果があるので、忙しい社会人には特におすすめです。
引用・脚注
↑1 | PwC:How virtual reality is redefining soft skills training |
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↑2 | STUDY HACKER :社会人の勉強時間はどれくらい? 時間を捻出する方法3選 |
↑3 | ナショナルジオグラフィック:スマホがあると退屈で集中力低下、海外の研究事例 |