チーフ・メタバース・オフィサーとは？どんな役割があるのか？

2022年になってメタバース業界に急に登場した
「チーフ・メタバース・オフィサー（Chief Metaverse Officer）」
という役職について解説します。

具体的には

などを解説します。

チーフ・メタバース・オフィサーは企業の「意思表示」や「象徴」

チーフ・メタバース・オフィサー（最高メタバース責任者）とはどんな仕事なのでしょうか。
※ここからはチーフ・メタバース・オフィサーをCMVO（Chief MetaVerse Officer）と省略します

CMVOが何かを知るため、世界の有名なCMVOを見てみましょう。

これらの人物に経歴を見ると
「テクノロジーに強そう」
という共通点が見つかります。

おそらく世界初、なおかつ世界で最も有名なCMTOのキャシー・ハックルさん　画像は公式サイトから引用

けれど、これら有名な人物以外にも世界中の企業にCMVOがいます。
例を挙げると

などですね。

これらの企業でCMVOに任命された人物の経歴は、まさにバラバラです。
なので、全体で見るとCMVOの明確な役割は決まっていない、こう判断せざる負えません。

CMVOの役割をあえて言うなら、私は企業の
「これからメタバースに注力する」
といった、内外にたいする意思表示だったり
「うちはメタバースに強いぞ」
ということを示す象徴だったりすると解釈しています。
言い換えれば
「広告塔」
とも言えそうですね。

いずれにせよ、ぼんやりしたものであるのは間違いありませんが。

チーフ・メタバース・オフィサーの役割は、（今のところ）かなりぼんやりしたものだと説明しました。
では、CMVOになるのに必要なスキルはなんでしょうか。

最高メタバース責任者ですから、最低限、メタバースの知識は必要でしょう。
これは間違いありません。

けれど問題があります。
「メタバース」とは何でしょうか。
おそらく世界中のCMVOに
「メタバースとは何かを説明してください」
とお願いしたら、みんなバラバラの答えが返ってくるでしょう。

こうなるのも当然で、メタバースの定義はまだありません。
なのでメタバースの知識とは何だろう？という、そもそも論的な問題になります。

この問題はすぐには解決しそうにありません。
なので、暫定的にCMVOに必要なスキルは
「メタバース（と呼ばれている物事）関連のビジネス・企業や技術の動向に関する知識」
としておきましょう。

知識以外に何が必要になるかは、CMVOが属する企業によって異なります。
結局のところ、チーフ・メタバース・オフィサーがぼんやりしたものである以上、必要なスキルもぼんやりしてしまいます。
これは仕方がありません。

なので、もし経営陣に
「チーフ・メタバース・オフィサーにならないか？」
と聞かれたら注意すべきです。

ロールモデルになる人はいませんし、人によってチーフ・メタバース・オフィサーという役職に対するイメージ、求めるものが違います。
よって、かなり難しい仕事になるはずです。
「とりあえず、責任者として自社のメタバースビジネスを成功させればいんでしょ」
くらいに割り切った方が良いかもしれません。