メタバースはインターネット上に存在する仮想空間です。
仮想空間とはいえ、メタバースの中で長時間過ごす人が増えると、そこに経済活動が生まれます。
経済活動が活発になると、その周辺でお金を稼げる人が現れます。
中国の巨大メタバース
「Soul(ソウル)」
でも、日本円で100万円くらいを1ヶ月で稼ぐ人が登場しています。
この記事では、メタバースで稼ぐ人の事例として、メタバース「Soul」で稼いでいる人を紹介します。
Soul(ソウル)ってどんなサービス?
中国のネットサービスでよくあることですが、Soul(ソウル)は日本ではあまり有名ではありませんし、日本人ユーザーも少ないです。
なので、まずは簡単にSoulについて紹介します。
簡単に言うと、Soulは趣味友や気の合う友達作りに使われるメタバースです。
なかにはマッチングアプリ的に恋人探しに利用する人もいるようです。
ただ、現状ではメタバースというよりはSNSといった方が機能的にはふさわしいと個人的には考えています。
・Soul公式サイトURL
https://www.soulapp.cn/
月間アクティブユーザー数はなんと3,300万人[1]BBN Times:METAVERSE BECOMES A NEW BATTLEFIELD: THE SOCIAL METAVERSE CREATED BY SOUL TAKES A LEAD IN CHINA
そのうち約75%は1990年代半ばから2010年の間に生まれた若者、つまりZ世代です。
平均滞在時間は1日約40分ですので、平均するとユーザーは1日のうち36分の1をSoulで過ごしている計算になります[2]The Coin Republic:Soul, A Metaverse Dating Application Wants Itself On A Stock Exchange。
Soulで誕生した新しい職業
ここからは本題である、Soulで誕生した新しい職業を紹介します。
この記事では以下の2つの職業を紹介します。
- アバタークリエイター
- メタバース心理カウンセラー
ユーザーが欲しがるアバターを販売するクリエイター
まずはアバタークリエイターという稼ぎ方を紹介します。
Soulでは自分のプロフィールにアバターを設定できます。
そして、ユーザーは
- 自分と姿形が似ているアバター
- いまの自分の気分や感情に合うアバター
などを購入し、タイミングによって使い分けています。
LINEのスタンプのような感覚でアバターを変えているのですね。
Soulのユーザーがタイミングや気分ごとにプロフィール画像を変えていること気づき、チャンスだと思ったのがアバタークリエイターのMao Wanjinさんです。
Mao WanjinさんはSoulがプラットフォーム上に提供しているツールを使い、アバターの作成に2018年から取り組んでいます。
最初はなかなか難しかったようですが、アバター販売で月に約100万円稼いだこともあったそうです[3]Global Times:Creativity, self-expression, flexible work culture drive Gen-Z’s innovative approach to employment。
Wang Leiさんも、Mao Wanjinさんと同じようにオリジナルデザインのアバターを作り、毎月約90万円の収入を得ています[4]UPDATES:“Soul”cial Metaverse is Creating Abundant Career Opportunities in China。
ユーザーのアバターで心理分析するメタバース心理カウンセラー
Soulではユーザーのアバターで心理分析する「メタバース心理カウンセラー」と呼べるような仕事も生まれています。
Miao Xiaoxianさんは、Soulユーザーがプロフィールに設定しているアバターを見て、そのユーザーの性格や心理を分析しています[5]Global Times:Creativity, self-expression, flexible work culture drive Gen-Z’s innovative approach to employment。
この分析が評判を呼び、彼女に心理カウンセラーのような仕事を依頼する人が増えました。
その結果、Miao Xiaoxianさんは2021年に約400万円もの収入をカウンセリングの仕事で得ました。
メタバースではどんどん新しい稼ぎ方や仕事が生まれている
Soulは
- 月間アクティブユーザーが3,200万人
- 1日の平均滞在時間は40分
- 課金ユーザー1人当たりの月間平均売上高は1,210円
という特徴があります。
つまり、たくさんの人が仮想空間に滞在し、その中のモノ・サービスにお金を使っている、ということです。
だから、紹介した
- アバタークリエイター
- メタバース心理カウンセラー
のような仕事が生まれているのです。
この記事では紹介しませんでしたが、Soulのプラットフォーム上で開催されるイベントの司会者のような仕事も生まれています[6]Global Times:Creativity, self-expression, flexible work culture drive Gen-Z’s innovative approach to employment。
これから日本の人口は徐々に減っていきます[7]内閣府:将来推計人口でみる50年後の日本。
ということは、経済活動も人口が増えていく新興国と比べると縮小していく可能性が高いです。
けれどSoulのような、仮想空間で過ごす人は増えていくはずです。
世界中の人々が仮想空間に集まるので、もしかしたらそこには日本の全人口以上の人が集まるかもしれません。
ということは、仮想空間で過ごす人が欲しがるモノ・サービスを提供すれば対価(報酬)が得られる可能性が高いです。
じっさい、この記事で紹介したように、メタバースでは新しい職業がどんどん生まれています。
少しでも興味を持ったら、どんどん挑戦することをおすすめします。
引用・脚注